ポケカメ雑記帳

久しぶりに再開しました

美しき害蝶

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毎朝の通勤散歩にも、新しい超広角レンズの八ちゃん (XF8mmF3.5) を連れ出して遊んでいるよ。


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いつもの景色が、このレンズを通して見ると全然違って見えるから面白い。
もう見飽きているはずの場所が、なぜだかとても新鮮に感じる。


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10月になって街歩く人の衣装も少しずつ秋めいてきたような気がする。
気が付けばこの広い建物の中も、クーラーの冷気を感じなくなった。



一時は至る所で花があふれていた近所の公園。
今は人影も少なく静かになって、秋の紅葉のシーズン到来までちょっと一息といった感じかな。


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八ちゃんは超広角レンズにしては、かなり近くまで寄って撮れるのも特長のひとつ。



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だからいつも使っているマクロレンズほどではないけれど、それっぽい構図も意識してシャッターを切っている。



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公園の木陰を歩いていたら、羽を休めている綺麗な蝶に出会った。
望遠じゃないカメラで、これだけ寄れたのにはちょっと驚いたよ( Ꙭ )❕



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超広角レンズって近くのものが小さく遠くに写るので、これでも蝶との距離は10cm程度しかない。
実際には息がかかるほどに近いんだ。

心の中で「逃げないで逃げないで!」って。
祈るように囁きながら、そぉ~っと静かに近寄って撮れた写真。

じつはこの美しい蝶。
こんなに綺麗だけど 国から”害蝶” 扱いされている。

アカボシゴマダラという名の蝶。
要注意特定外来生物としてブラックバスと同じ指定を受けている。
無許可で飼育したり野外に放つことが禁止されていて、違反すると3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金って、なんともまあ重々しい内容なんだ。捕獲したら駆除を勧めている自治体まである。


元々は亜熱帯に棲息する蝶で、今から20年ほど前に一部の蝶マニアによって国外から生体が持ち込まれて「ゲリラ放虫」されたらしい。おそらく幼虫か卵で持ち込まれたんだろうね。

繁殖力がとても強くて、関東を中心に急激にその数を増やしている。
幼虫は国蝶オオムラサキと同じエノキの葉を食べるので国蝶への影響も心配されているようだよ。

大陸で種の淘汰の歴史を勝ち残ってきた強者だ。
このような強い種が日本みたいな島国で平和慣れした自然環境の中に入り込めば、生態系のバランスが壊れるのは当然の結果なのかもしれない。


でも勝手に連れてこられたこの蝶には何の罪も無い。

なのに ”害蝶” ってなに?


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飛び立った時のパタパタという軽い羽の音が
今でもまだ耳に残っている。