先日、近所の写真店をのぞいて驚いた。
フィルムがめちゃくちゃ高くなってる!
1本数千円もする。
現像代とかプリント代も別にかかるし、今ならデータ化だってするだろう。
大変な時代になったなぁ~
なんて事を考えながら、フィルムカメラを使い始めた頃の自分に思いを馳せてみた。
最初にカメラをいじったのは小学生の時だった。
わが家は父が写真好きで、カメラは身近な存在だった。
休みの日に蛇腹のカメラを嬉しそうに手にする父の姿を、ぼんやりとだけど覚えている。
そんな父が遠足の時に貸してくれたカメラが、Canonのdemiというハーフサイズのフィルムカメラだった。
何から何までマニュアルで設定しなければならない、子供にとってはすごく面倒くさいカメラなんだけど、当時の自分はわけも分からずにただ、シャッターを押して喜んでいたんだと思う笑
その後高校に入った頃に、父からPENTAXのSP-Fを譲ってもらいカメラとの付き合いが始まった。シャッターを押すだけだった少年は、少しずつカメラの事を ”考える” ようになっていった。
速度とか明るさとか、感度とか………。
特に気にしたのがフィルムの感度。
今の規格はISOだけど、当時はASAといっていた。一般的に市販されていたフィルムの種類は、ASA64.100.200.400くらいだったと思う。その中から撮る対象や状況にあわせてASA(感度)を選びフィルムを買う。最初の頃はその選択に悩むことが多かった。
フィルムを買う時はカメラ屋の店頭で
「ASA400のカラーで、24枚撮り下さい」
とか言って購入。フィルムをカメラに装填したら感度ダイアルをASAの数字に合わせて設定していた。撮影前の儀式みたいなもんだね。デジカメで感度設定がオート化された今では無い作業だ。
PENTAXのSP-Fの場合だと、使用するフィルムに合わせてASA20からASA3200までを事前にダイアルで設定出来るようになっている。
うっかりしてこのダイアル設定の感度を間違えると、あとあと厄介な事になるのでいつも注意していた。じっさい何回か間違えたのでね笑
そんなASA世代をずっと過ごして来た自分だからかな。今のISOという言葉の響きがなんだか宇宙人みたいで笑、まだどうもしっくりと来ないんだよね。
不思議だね。
最新のデジカメを毎日ポケットに突っ込んで歩き回っているのに、ふとした時にあのカチカチ回るダイアルの心地良さを懐かしく感じる。