最近感じることがある。
これから先の人生を考える事よりも
これまでの自分を振り返る事の方が
多くなってきたような気がする。
自分もいよいよ
そんな年齢に達してきたのかなって。
人生は足し算と引き算のようなもの。
自分の器の大きさは決まっている。
だから足した分は引かなきゃならない。
あれも欲しいこれも欲しい
全部欲しいはむずかしい。
住み家のリフォーム工事にも似ている。
新しい家具を入れたければ
古い家具は処分しなければ
その繰り返し
そして我が人生はこれまでずっと
Under Construction
出入りの激しい工事中のままだった。
でもね最近
新しくしたい家具が見つからない。
欲しいと思うものが見当たらない。
あれだけ取っかえ引っ変えしてきた
カメラにしても同じこと。
新しいものに変えるつもりは
今はもうなくなった。
現状維持、現状満足?
無欲が欲に打ち勝った?
そう思うようになった。
あるきっかけがあった。
現役の仕事をやめた時だ。
引越しをした。
その時に身の回りの物をかなり処分した。
そう、捨てたんだよ。
ちょっとでも悩んだものは
思いきってすべて捨てるか売るかした。
そして最終的に残ったもの
自分でも驚くほどに少なかった。
本当に必要な最小限の精鋭たち。
でもこれだけあれば生きていけるんだ。
そう思ったらすごく気が楽になったんだ。
それ以来
物や生活すべてにおいて
吟味する癖がついたような気がするよ。
特に新しいものの参入には慎重になった。
本当に自分に足りないと思うもの以外は
いっさい受け入れない。
そんな欲に走らない生活を
心掛けるようになった。
さてさて
自分はいったいこの人生で
何を得て何を捨てて来たんだろう?
そして
最後に何を残して終わるんだろう?
出来れば足し引きゼロにして
何も残さずきれいに終わりたいんだけどね。