ポケカメ雑記帳

久しぶりに再開しました

遠くない未来

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今日は別の記事を上げるつもりだったんだ。
でもちょっとした出来事があって急遽変更した。



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朝、信号待ちをしていたら
突然声をかけられたんだ。

とてもか細い声で・・・・・


「駒沢○○○○」
「ん?」
「駒沢○○○○、わかる?」
(〇〇はカタカナ)


背中の曲がった、かなり高齢のお爺ちゃん。


自分の家が何処だかわからなくなって帰れない。
助けてくれって言ってきたんだよ。


病院へ行こうとして家を出たら
自分が何処にいるのか
わからなくなっちゃったと言っていた。


お爺ちゃんの言う
「駒沢○○○○」をスマホで検索してみた。

どうやらマンションの名前のようだ。

住所と場所を調べたら、そこから歩いて10分くらいの距離だった。
ゆっくり歩きのお爺ちゃん
歩調をあわせて
そこまで一緒に連れて行ってあげたよ。


着いた所はとても大きくて立派なマンション。
入口には広いエントランスもある。

ふと疑問に思って聞いてみた。


「ねぇお父さん、家族は?」
「いない」
「えっ!ここにひとりで住んでるの?」
「うん」

 

「だから迎えに来てくれる人、いないんだ」

そう言っていたよ。

 

お爺ちゃんはなんども
「ありがとうね」って繰り返し言いながら
一人マンションのエントランスの奥に
ゆっくりと消えていった。



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そんなお爺ちゃんの後ろ姿を見送りながら思った。


決してボケてる訳じゃない。
自らSOSを発信出来るくらい意識はしっかりしている。
それでも自分が帰るべき場所がわからない。
待っている家族もいない。
それって一体どんな気分なんだろうね。
きっとすごく不安だろうな😥


そう思った。

 

自分だっていつか歳をとって
帰る家がわからなくなる。

そんな時が来るのかなぁ・・・・・


なんだろう?
どうしょうもない寂しさ?孤独?


なんだかそんな冷たいものが
すぅーっと背中を走ったよ。



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