今の家に引っ越して来た時。
「カメラ」と書かれたダンボール箱の中から次々と出てくる沢山の古いデジタル一眼レフカメラ、カメラ、カメラ………
見ていて、ため息が出た。
「いったい俺は何やってたんだ?」
思い出したくない黒歴史。
デジタルの進化に踊らされていた自分がいた。
倍々で増えていく画素数に恐怖すら覚えた。
新しいカメラが、買う矢先からどんどん古くなっていく。
色あせて1年後には見向きもされなくなる。
あれだけ大切にしていたカメラへの愛情が、次第に冷めて薄れていく。
そしてまるで何かに取り憑かれたかのように、新しいカメラに次々と手を出していった。
自分が最初に使ったデジタル一眼、当時のPENTAX最新モデル istDは610万画素しかなかった。
それが1000、1200、1400、1600と、新しいカメラが出る度にどんどん増えていった。
そんな時代。
たくさんのカメラをないがしろにして見捨ててきた自分が、自虐的な反省の末にたどり着いたわがままな結論。
浮気はよくない。
これからは、本当に愛着が持てる気に入ったカメラだけを大切に持とう。
長く付き合えそうなスペックと自分好みのデザイン。それを兼ね備えた最小限のラインナップをさがそう。
そして自分の年齢と、これからのライフスタイルの事も考えて、カメラはなるべく小型軽量なものにしよう………!
やっぱりわがままだ笑
そう思った。
でもコンデジのGRⅢx、一眼レフのX-T30Ⅱ。
この2台を手にした今、当面の目標は達成出来たような気がする。
レンズも30mm標準マクロのほかに、12mmの超広角、オールドレンズだけど200mm望遠(TAKUMAR135mm)が揃った。
今の自分にはこれだけあればじゅうぶんだ。
ひとつ課題が残っていた。
この小さなカメラたちのバッグ。
ずっと探してきた。
GRⅢxだけならポケットでも十分。一応柔らかな馬皮のソフトケースは着せてるけどね。
ただX-T30Ⅱは交換レンズもあるから、それなりのコンテナーは必要だと思った。
探している理想のバッグとは……
せっかく小型軽量なボディ&レンズなんだからバッグもコンパクトでありたい。
さらに言えば、見た目がいかにもカメラバッグっていうのは好みじゃない笑
仕事で肩がけのメッセンジャーバッグを使っている。だからショルダーバッグがこれ以上増えるのも困る。バックパックは使い勝手が悪すぎる。
なんだかんだで消去法で潰していったら、最終的に残ったのが小さなサイズのウエストバッグ。
でもなかなか気にいった物が見つからないんだよね。サイズ的に大きすぎるんだ。
小さなウエストバッグが意外と少ない。
大きなウエストバッグにたくさんのものを入れて重くして歩くのは、ウエストバッグ本来の使い方じゃないと思うんだけどなぁ。
有袋類じゃあるまいし笑
出会いは突然やって来た。
ある日ネットで自分がイメージして探してきたものにドンピシャなバッグの写真を見つけた。
でもそれはスリングバッグと呼ばれるもので、ウエストバッグではないみたいだ。
正直スリングバッグっていうのが何だか全然わからなかったので笑、販売店のサイトを見てみたらこんな一文が………
「ショルダーストラップの長さを調節することで、スリングバッグだけではなくメッセンジャーバッグ、ウエストバッグとしても使用可能。グラブハンドルが上部と両サイドの3方向についており、ハンドキャリーのスタイルにも便利な構造です」
こいつが殺し文句だった。即死したね笑
すぐさまポチした。
米国WANDRD社のローグ スリングというバッグ。
サイズもバッチリ!
考えつくされた機能的なデザイン!
X-T30Ⅱ本体、交換レンズ、予備バッテリーやアクセサリー類がきっちり収まって、内部ポケットが3つ。ファスナー類は全て防水ファスナーで雨対策も完ぺき。外部のショックからカメラを守る緩衝材もしっかり全面に埋め込まれている。
これでしょう!笑
自分が望んでいた全てにおいて、100点満点のバッグでしたね。
色はあえて1番派手で明るい色、ダロルイエロー(黄色)を選んだ。未来を照らすぞ。
Good-bye my dark past.