最初に手にした一眼レフカメラはPENTAXのSP-Fというカメラだった。
まだ学生だった頃に父から譲られたもので、どこへ行く時も持ち歩いてシャッターを切っていた。
その時のカメラに付いていたレンズが、TAKUMAR55mmF1.8というレンズ。
たくさんの思い出を残してきた。
今では1960年代を代表する "Theオールドレンズ" の中心的存在になっているらしい。
当時、実際にこのレンズを "現役" で使っていた自分からすると、この "オールド" という呼ばれ方は少々気になるところではあるのだが………笑、まぁいいか︎^_^
ずっと長い間、カメラ棚の奥の方で静かに鎮座してきたTAKUMARレンズ。それをついに棚から取り出して、街に連れ出す事にした。
久し振りに手にしたレンズは小さいけれど、ちょっと驚くほどにズッシリと重い。現在のレンズと比べると金属比率がかなり高い設計で、重さに風格を感じる。
これはレンズという名の機械だ。
残念ながらSP-F本体は故障中(ミラーアップ)で使えないので、X-T30Ⅱにマウントアダプターを取り付けて装着した。アダプター分だけ胴長が長くなってしまうけど仕方ないね。
このレンズはもともとフルサイズ機用だけど
X-T30ⅡはAPS-C機だから換算上55mmは82.5mmの中望遠クラスになる。F値が1.8の望遠となると、これはなかなか魅力的だ。
スナップだけでなくポートレートにも最適だね。TAKUMAR独特のにじむような柔らかいボケ味が良い雰囲気を出しそうだ。
あと最短撮影距離が45cmの中望遠だから、すこし踏み込んで寄ればこんなマクロ風な作画もこなせるしね。
F1.8の明るいTAKUMARの映り。
このレンズに陽の光が通るのは実に数十年ぶりの事だ。ずいぶん長いこと眠らせてしまった。
今年はたくさん出かけて日光浴しようね。